中山千枚田と農村歌舞伎
中山千枚田と農村歌舞伎
神戸の熟年夫婦二組と車で小豆島お遍路案内をしました 2年前時間の都合で94ケ所の霊場を満願することができず 今回2日間にわたり残りの霊場を巡拝しました
般若心経もおおきな声で唱えることができ 2年間の思いが叶い夫婦名で満願の証を頂いたときは胸に熱いものを感じた
時間に余裕が出来たので中山農村歌舞伎舞台を案内した
この時期に衣装の虫干しと思い 居合わせた地元の長老に聞くと東京小豆島会の招きで明治神宮に歌舞伎奉納をしてきた
先祖から伝わる大事な歌舞伎衣装を天日干ししてしまうそうです
小豆島中山 千枚田と春日神社
中山は小豆島のほぼ中央に位置し標高150mから250mの山腹に「千枚田」が広がる山間地域
古より湧き出づる「湯船の水」は「名水百選」にも選ばれ 千枚田の水を潤し初夏にはホタルの郷として多くの観光客を集めています
映画「八日目の蝉」にも紹介された棚田の道を松明をかざし歩く 虫送りの行事は夏の夜の大きなイベントになっています
歌舞伎舞台と衣装干し
中山農村歌舞伎は今からおよそ300年前(江戸時代中期)お伊勢参りに出かけた島の人々が上方から伝えたとされます
最盛期の明治・大正時代は小豆島全体で舞台が30余り役者は600人から700人いましたが現存するのは中山・肥土山の2カ所のみ
この中山農村歌舞伎は昭和50年香川県の無形民俗文化財に歌舞伎舞台は昭和62年国の重要有形民俗文化財に指定されました
現在は10月の第2日曜日に開催されます
役者 義太夫 化粧師 舞台方など全てを地区の人々が担い 春日神社に奉納します
舞台は讃岐金毘羅宮にある旧金丸座の舞台を参考に改築して すっぽん、せり出し、ブドウ棚など装備され 廻り舞台には戦時中男手がいないときは牛にひかせ回したとか
桟敷席は約500 かつては地区ごとに10区画に分け1軒につき0.7畳割り当てられていました 現在は自由席になっています
午後5時ころから わりごう弁当やお酒を携え老若男女が桟敷に集まり おめでたい[三番叟」で始まり夜風に吹かれてほろ酔い加減の観客からはおひねりや歓声が飛び 役者と観客が一体となり楽しむ農村歌舞伎は午後9時ころまで続きます
※ わりごう弁当
おか持ち風の大型の弁当箱のこと
中には多いもので20個ほどの弁当箱が入っていて家ごとにごちそうを作り親類縁者で楽しみます
中身は「つき飯」と呼ばれる型押しご飯に 卵焼きや煮しめなどが定番
島の祭りごとには欠かせない郷土料理の一つです
コメント
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神戸の熟年夫婦二組です。
先達 様。
先日は小豆島八十八ヶ所巡礼の旅に先達をしていただきまして誠に有難うございました。
いつかはお参り出来ればいいな思っていましたが、おかげ様でやっと◎野さんご夫婦と私達夫婦の長年の夢が実現しました。物事が成就するには色々なタイミングが必要かと思いますが、例えば天候や気候、自身の年齢や体調など、そして何よりも諸寺社を熟知しておられる先達様に巡り会せていただいた幸せ、これら全てが神仏のご加護が働いたものと心より感謝しています。